THEME AND LECTURER

テーマと講師

全6回 2025年10月~2026年3月 18:00~20:00

全6回 労文協リレー講座

テーマと講師

映画で学ぶ憲法——「十二人の怒れる男」から民主主義を考える

館田 晶子 (北海学園大学教授)

北海道移民史を知る!

北国 諒星 (作家・開拓史研究家)

北海道と彫刻~本郷新、本田明二、砂澤ビッキを中心に

吉崎元章
(本郷新記念札幌彫刻美術館館長)

アイヌ民族の歴史と現状、そしてこれからの社会を考える

本田 優子 札幌大学教授、札幌大学アイヌ文化教育研究センター長

地球温暖化の行き着く先

宮下 純夫 (NPO法人 北海道総合地質学研究センター理事長,新潟大学名誉教授)

歩く哲学者花崎皋平の魅力

澤田 展人 (作家・逍遥通信発行人)

全6回 労文協リレー講座

リレー講座
講演内容

1.

映画で学ぶ憲法——「十二人の怒れる男」から民主主義を考える

館田晶子
(北海学園大学教授)

シドニー・ルメット監督、ジェーン・フォンダ主演の映画「十二人の怒れる男」はアメリカの陪審員制度を描いた古典的名作です。様々な背景を持った男たちが互いの名も知らぬまま激論の末に一つの結論に達するこの物語には、憲法が求める民主主義のヒントが多く含まれています。その他いくつかの映画を題材にしながら、そもそも民主主義とは何をめざしてきたものなのかを考察します。

2.

北海道移民史を知る!

北国 諒星
(作家・開拓史研究家)

「君のご両親はどこから来たの?」「君んちのルーツはどこ?」こうした問いに答えられる人は少なくなったように思う。いずれ、いなくなる日が来るのだろう。あらためて考えてみると、道外から北海道に移住してきた人びとは、いつ、どこから、どういう動機でやってきたのだろうか?こうした疑問に答えるべく、屯田兵募集に応募してきた者を含む北海道移民の歴史を紐解き、考察する。

3.

北海道と彫刻~本郷新、本田明二、砂澤ビッキを中心に

吉崎 元章
(本郷新記念札幌彫刻美術館館長)

かつて北海道は彫刻制作には不向きな土地と言われていた。しかし、戦後、この地に住み、北の風土と真っ向から向き合いながら、ここでしか生まれない表現を生み出す者が現れる。そして、いまや全国的にみても彫刻が数多く設置され、活動も盛んなところになるに至った。そうした明治期以降の歩みをベースに据えつつ、三人の彫刻家の活動を通して、北海道の彫刻の特徴と独自性を探ります。

4.

アイヌ民族の歴史と現状、そしてこれからの社会を考える

本田 優子 (札幌大学教授、札幌大学アイヌ文化教育研究センター長)

先住民族アイヌの歴史や文化について概括的に述べるとともに、基本的な視座についてご紹介します。その上で2010年に札幌大学で創設されたウレシパ(育てあい)・プロジェクトおよびその推進母体である札幌大学ウレシパクラブが目指すものを示しつつ、今後の社会のあり方を展望します。近年の差別の実態やマイクロアグレッションについても考えます。

5.

地球温暖化の行き着く先

宮下 純夫 (NPO法人 北海道総合地質学研究センター理事長,新潟大学名誉教授)

地球温暖化の進行に伴う大雨や洪水,熱波と旱魃,森林火災などの様々な異常現象が世界中から報告されています.本講座では,そうした様々な異常現象を紹介するとともに,温暖化の要因について解説します.また,我々が生きている第四紀における気候変動(氷河期と間氷期の反復)との関連についても紹介し,温暖化の行き着く先についてどのような事象が予測されているのかを紹介します。

6.

歩く哲学者花崎皋平の魅力

澤田展人 (作家・逍遥通信発行人)

1971年、北大闘争で逮捕された学生の特別弁護人を務めた後大学を去り、伊達火力建設反対運動・先住少数民族との連帯を求める活動などで一市民として闘い続けてきた花崎皋平について、不服従の姿勢を支えた精神を著作から読みとっていく。とくに自伝的覚書『生きる場の思想と詩の日々』を手がかりに、さまざまな生きる場を歩き、身体によって思想を紡いできた足跡を辿ってみたい。